若手金融系SEの雑念を書いてみた

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転職しました

新卒で入社した会社を4年目の3月末で退社しました。

転職後ある程度経ったので、何を思って転職活動をし始めたのかを書いておきます。

多分あるある系な記事。偏った考えもあると思います。

「システム開発」とは何か

SEとして新卒で入社し、1年ほどのスパンでウォーターフォールを回し、システム更改や機能追加等の案件に携わってきました。

2年目の中ごろにはウォーターフォールの一回りを経験し、大体自分で動くことができるようになってきました。概要設計書を書いて顧客と調整し、承認が得られたら詳細な設計書を書き、関数やメソッドの仕様書を書き、実装物をプログラミングし、単体テスト仕様書を書き、結合テスト仕様書を書き、システムテスト仕様書を書き・・・。

まぁ、それは会社が1次受けの上流工程がメインのポジションにいたからなのですが。

最初は仕事を覚えるので必死で気づいていませんでしたが、慣れていくにつれてIDEやコードエディターを使って「書く」時間より圧倒的にwordやexcelを使って「書く」時間が多いことに気づきました。

そこで「システム開発って何なんだろう?」という疑問が自分の中で生まれました。

実績の呪い

「実績」という言葉は比較的いいイメージだと思います。

「実績」があるから信用できる。

でも「実績」に縛られすぎるとそれは「呪い」に変わります。

自分の仕事の改善のために新しいツールを導入したい場合があると思います。でもそのツールは使われた実績が無いからダメだと言われるかもしれません。

例えば結合テストの工程でその観点は既にテスト済みだからシステムテスト環境では試験観点対象外としたい場合があると思います。でもシステムテスト上の環境ではその観点でテストを試してないから落ちるかもしれない。だからその観点もシステムテストの観点に入れておいて。と言われるかもしれません。

プロジェクトに入って日数が浅い程その違和感は色濃く感じていると思います。しかし馴染める(悪く言えば従順な)社員は時がたつにつれてそのプロジェクトに染まり違和感を感じなくなり、実績の論理を自分に取り入れ始めます。別のプロジェクトに移動しても実績の呪いはちらつき、論理的に聞こえてしまうのでそのプロジェクトでも呪いは姿を見せ始めます。

「手を動かせる人」の地位の低さ

いわゆる調整系SEと呼ばれる人たちについてです。

上流工程に近いところを長年こなしていった結果、コーディングスキル等の実開発能力よりも顧客や社内とのコミュニケーションにリソースを振った(振ってしまった)SEと認識しています。

プログラミング未経験、初心者、文系歓迎といった内容で採用し社内人口は調整系SEの方が実開発が出来るSEより多い状態の企業が多いのはよくネットでもみるので事実ですね。

昇進も調整系SEの方が早いです。

でも現場として重宝されるのは実開発ができるSEではないでしょうか。

同じ会社の人であれBPさんであれ、実作業が出来るからって簡単に調整系SEは作業をそういう人達に投げがち。その結果上下のような関係ができて「依頼する側」と「依頼される側」となってより差が生まれてしまう。

なぜこうなってしまうのか。特にBPさんには当たり強いですよね。

話脱線しますけれど個人的には自分でシステムを作れない時点で「SE」と名乗るのをやめてほしい。

「安定した会社」とは何か

新卒で入社した会社は主に金融機関向けシステム開発をしていました。

グループ系列ということもあり、「潰れなさそう」「福利厚生がしっかりしている」というような所謂ホワイト企業のイメージを大体もっており、一般的な目線ではいい会社でした。

就活の時に友達と「安定した会社に入りたいね~」と話しているとしたらきっとその中に入ると自信を持って言えます。

ここで一つ疑問。新卒者や転職者にとっての「安定」した会社とは何なのでしょうか。

会社においては「自己資本比率が高い」とか「グループ系列の会社」とか事実ベースで話せますよね。

働く人においてはどうでしょうか。

自分自身で考えた結果「40年間定年まで自分の生活基盤が良い状態に保証される会社」がまず当てはまるのではないかなと思いました。異論は認めます。

先ほど自分の前職の会社に対して「いい会社」と言いましたが、今後40年間潰れずに今のままの状態を継続していられる保証はあるかというとそれはNOでしょう。技術の進歩や業界の変化も早い今の世の中でずっと同じ状態というのは無理があります。

今の時代において「安定した企業」というのは存在しないのかもしれません。

もちろん、今50代であと10年くらい経てば定年といったおじさん方からしたら「安定した企業」といえるのかもしれませんが。

「安定した企業」に入るより「自分の今本当にやりたいことができる企業」を探すことが大切なんだと一周回って感じています。

しかし、それを感じていたとしても私はスーパーエンジニアとか振り切った人種ではないので、やはり「安定」という言葉には惹かれてしまいます。

・「自分にやりたいことができるベンチャー企業」

・「福利厚生のしっかりした有名グループ企業」

どちらでも入れるとしたらどちらを選びますかと聞かれて一度迷う人種が私です。

多分この踏み出したいけど躊躇ってしまう人種が今の若い世代では最も多いのではないでしょうか。

どちら企業も10年後の時点でどうなっているか分からない。

一方で唯一信用できるのは「自分の努力の結果得た技術」ではないかと思います。

安定させるのは自分自身であり、会社には依存しない。

今の時代においての「安定した企業」は「安定した(自分が勤めるにふさわしい)企業」かもしれないなと。

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